という方におすすめの記事です。
この記事を読むと以下の点が確認できます。
CFD商品「原油」の特徴や注意点とは?
世界が経済活動をするためにかかせない存在である原油・・・
その商品として取引される原油がCFDで取引できるみたいだけど・・・
取引を開始する前に原油のことについて知っておきたい。
と、お考えになったことはないでしょうか。
この記事では、原油の取引を始める方向けに、原油の基礎知識をご紹介していきます。
最初に今回の記事のポイントをまとめておきます。
そもそも原油ってなに?
まずは原油の概要をチェックしておきましょう。
【原油(げんゆ)とは】
原油とは、油田(ゆでん)から採掘したままの状態で、精製されていない石油のことを言います。
採掘する際に、ガス・水分などの異物が大まかに除去されています。
原油はサラサラではなく、原則的に色は黒く、粘り気のある液体です。
※採掘される地方によって、原油の性質は異なります。
原油を精製すると、世界の経済活動に欠かせないガソリンや灯油はもちろん、プラスチックなどに姿を変えて我々の生活を支えています。
原油の取引単位には「バレル」が用いられます。
バレルは、今でもワインやウイスキーの貯蔵で用いられる「樽」を意味しています。
1バレルは、約159リットルの体積を表します。
一言に原油と言っても、指標や基準が世界で統一はされていない。
世界では、主に以下の3つの指標で取引されている。
・WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエイト)原油:アメリカのテキサス州産原油
・ブレント原油:イギリスの北海にあるブレント油田産原油
・ドバイ原油:中東産原油
この中で、国際的に「WTI」が影響力があり、基準とされている。
原油の歴史
続いて原油の取引や価格等を中心に歴史を確認しておきましょう。
1850年頃:世界で石油の需要が高まり、油田の開発が盛んになる。
1960年:中東の産油国により石油輸出国機構(OPEC)が結成される。
1973年:第一次オイルショック。原油価格は1バレル2~3ドルから10~12ドルに上昇。
1979年:第二次オイルショック。原油価格は一気に1バレル30~40ドルまで上昇。
1983年:NYMEXに「WTI先物」が上場される。
1983年:ロンドン国際石油取引所に「ブレント原油先物」が上場される。
1999年:アジア通貨危機などの影響で、原油価格は9ドル台まで下落。
2001年:NYMEXにてブレント原油先物が上場される。
2001年:東京商品取引所にて「ドバイ原油先物」が上場される。
2002年:シンガポール取引所にてドバイ原油先物が上場される。
2002年:ドバイ金融商品取引所にてドバイ原油先物が上場される。
2006年:ICEフューチャーズにてWTI先物が上場される。
2007年:ICEフューチャーズにてドバイ原油先物が上場される。
2008年:ドバイ金融商品取引所にてWTI先物、ブレント原油先物が上場される。
2008年:7月には投機資金流入などで、原油価格は147ドルまで上昇。
2020年:4月にはコロナの影響で、WTI原油先物がマイナス37.63ドルを記録。
世界の3大指標である「WTI」「ブレント原油」「ドバイ原油」。
これらの原油が取引できる市場をチェックしておきましょう。
・NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所):アメリカ、ニューヨークの取引所。
⇒WTIを標準とし、ブレント原油も上場。
・ICEフューチャーズ(旧ロンドン国際石油取引所):イギリス、ロンドンの取引所。
⇒ブレント原油を標準とし、WTIとドバイ原油も上場。
・TOCOM(東京商品取引所):日本、東京の取引所。
⇒ドバイ原油のみ上場。
・SGX(シンガポール取引所):シンガポールの取引所。
⇒ドバイ原油のみ上場。
・DGCX(ドバイ金融商品取引所):アラブ首長国連邦、ドバイの取引所。
⇒ドバイ原油のみ上場。
2020年4月20日、世界に衝撃が走った。
なんと、WTI先物の5月物が貯蔵施設の不足によって価格がマイナスとなった。
つまり、「貯蔵施設が確保できないから、お金を払ってでも引き取って欲しい」という前代未聞の相場となってしまった。
ここまでは、大きくニュースで取り上げられたため、認知度は高いと思われる。
しかし、ブレント原油やドバイ原油への影響はどうだったのか。
ブレント原油先物⇒1バレル、25ドル台。
ドバイ原油先物⇒1バレル、18ドル台後半。
いずれもWTIと同じく4月20日の価格である。
ブレント原油とドバイ原油がマイナスにならなかった理由としては、アメリカに比べて貯蔵施設がひっ迫していなかったことが要因とされている。
原油の原資産と最低単位は?
ここまで原油の概要を確認してきました。
実際に取引をするには、具体的に自己資金をどの程度用意すればいいのか気になりますよね。
ここからは、店頭CFDと取引所CFDに分けて、取引する前に知っておきたい原資産と最低単位を押さえて行きます。
必要資金目安のポイントは、相場が想定とは逆にどの程度まで動いたことを許容するかによって変化するということです。
現物取引には無い考え方ですが、CFDでは証拠金取引特有のリスク管理の感覚が求められてきます。
店頭CFDの原資産と最低単位
CFD銘柄名:原油
原資産:WTI先物
取引所:CME(シカゴ・マーカンタイル)取引所※
(※アメリカのシカゴ拠点の世界最大規模の先物取引所)
呼値(最小値幅):0.01ドル
通貨:USドル
取引最低単位:価格の10倍
※原油が40ドル、ドル/円が100円だった場合
取引最低単位:40ドル×100(為替)×10倍=40,000円
最大レバレッジは20倍のため、証拠金は・・・
⇒40,000円÷20(レバレッジ)=2,000円
【損益計算の方法】
※原油が40ドル⇒41ドルになった場合
(ドル/円は100円と仮定)1ドル(変動額)×10倍(最低単位)=10ドル=1,000円
つまり、原油が1ドル動くと最低単位当り「1,000円」の損益が発生することになる。
【必要資金の目安】
※原油が40ドル、ドル/円が100円であると仮定。
1単位当り、1ドル動くと1,000円の損益が発生するので・・・
原油「10ドル分」のリスク許容を想定
⇒2,000円(証拠金)+10,000円(損失額)+8,000円(任意証拠金)=20,000円(1単位の必要目安)
原油「30ドル分」のリスク許容を想定
⇒2,000円+30,000円+28,000円(任意証拠金)=60,000円
原油「50ドル分」のリスク許容を想定
⇒2,000円+50,000円+48,000円(任意証拠金)=100,000円
取引所CFDの原資産と最低単位
くりっく株365の場合(取扱会社共通)
CFD銘柄名:原油ETFリセット付 証拠金取引
原資産:WTI原油価格連動型上場投信
取引所:NYMEX(※)
※WTI原油先物の直近限月の清算値との連動を目指すETF
呼値(最小値幅):1円
通貨:日本円
取引最低単位:価格の100倍
【取引単位の具体例】
※WTIのETFが1,996円だった場合
取引最低単位:1,996(円)×100倍=199,600円
最大レバレッジは、証拠金が毎週変動ため・・・
⇒その都度、確認が必要です。
※2020/2/28時点のデータを元に算出すると、12,770円(1単位の証拠金)
【損益計算の方法】
※WTIのETFが2,000円⇒2,100円になった場合
100円(変動額)×100倍(最低単位)=10,000円
つまり、WTIのETFが100円動くと最低単位当り「10,000円」の損益が発生することになる。
【必要資金の目安】
※WTIのETFの1単位当りの証拠金が12,770円であると仮定。
1単位当り、100円動くと10,000円の損益が発生するので・・・
WTIのETF「1,000円分」のリスク許容を想定
⇒12,770円(証拠金)+100,000円(損失額)=112,770円(1単位の必要目安)
WTIのETF「2,000円分」のリスク許容を想定
⇒12,770円+200,000円=212,770円
WTIのETF「3,000円分」のリスク許容を想定
⇒12,770円+300,000円=312,770円
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