この記事では、筆者が実際にコスパ重視のゲーミングPCを組む様子を記録しています。
自作PCの組み立てやセットアップの参考になれば幸いです。
今回はゲットした各パーツを、ゲーミングPCとして使える状態にする「組み立て・セットアップ編」です。
【2023年1月】コスパ重視のゲーミングPCを組む:組み立て・セットアップ編
最初に組み立てとセットアップを終えた所感をお伝えします。
・前面パネル用の配線が面倒だった。
・CPUクーラーの取り付けに少々手こずった。
という感じです。
何度やっても面倒なところは面倒です(苦笑)
CPUクーラーはモノによって取り付け方は結構違います。
今回のクーラーは取り付け方にクセはありましたが、一旦取り付けすれば問題ないので大したことはありません。
各パーツの確認
今回で使用する各パーツを確認しておきます。
各パーツの詳細や選んだ理由などは、別記事の「パーツ選び編」をご参照ください。
※各パーツのリンク先はAmazonの商品リンクとなります。
CPU:AMD Ryzen7 5700X
グラボ:AMD Radeon RX 6700 XT
メモリ:Patriot Memory Viper Elite II PVE2416G320C8(16GB×2)
マザーボード:ASRock B550M PG Riptide
SSD(システム):KIOXIA EXCERIA PLUS G2 SSD-CK1.0N3PG2/N
SSD(データ):KIOXIA EXCERIA G2 SSD-CK1.0N3G2/N
電源:玄人志向 KRPW-BK750W/85+
CPUクーラー:noctua NH-L9a-AM4
PCケース:Thermaltake Versa H18 CA-1J4-00S1WN-00
各パーツの組み立て
ここからは、実際に組み立てする様子を見ていきましょう。
※組み立てする順番に絶対的なものはありません。
組み立てやすい順番で進めていただいて大丈夫です。
PCケース
まずはPCケースです。
ミニタワーサイズなので、扱いやすい大きさです。
見た目もシンプルでクセがないのが好みです。
このケースの大きな特徴である「網戸仕様」。
前面パネルがスケスケのスカスカなのでエアフローはバッチリです!
上部にはエアフロー用の吸・排気口が設けられています。
この吸・排気口にあるメッシュフィルターはマグネットタイプなので、簡単に取りはずしできるのでお手入れもラクラクです。
本体左側側板は、中央が「アクリルパネル」になっています。
アクリルなので高級感はありませんが、こだわりがなければ特に気になりません。
※フィルムが貼ってあるので、剥がしてから利用しましょう。
ケース裏面の特徴は、12cmファンが付属していること。
そして、電源置き場が下部に設定されている点です。
このケースを選んだ1つの要因として、電源が下部に設置できることが挙げられます。
配線がしやすく、スッキリまとめやすいので地味にポイントが高いです。
ケースをひっくり返して底面です。
特徴としては、電源ファンの給気口にフィルターがあります。
このフィルターが「固い」ので無理に取り外そうとすると変形してしまうかもしれません。
そのため筆者は、このフィルターは外さずに年に1回ぐらい掃除機でほこりを吸ってあげればいいかな。と考えています。
ここで、過去の筆者の失敗談をご紹介します。
PCのオンラインゲームを普段通り楽しんでいました。
しかし、唐突に「フリーズ」して動かなくなってしまったのです。今までにないトラブルに正直焦りました。
「原因はなんだろうか?」と考えて電源を交換しました。
しかし、状況は改善しません。
症状は、PCは起動してネットサーフィンやワード・エクセルなどは普通に使えます。
ただネトゲを開始すると、数分ほどでフリーズしてしまう。という状況です。ここで気づいたのは、「PCの負荷が高くなった状況で止まる・・・」ということです。
ここで冷静に考えてみると、あらためて電源が気になりました。
結果としては、電源自体に不具合はありませんでした。
電源の吸気ファンの前にあるフィルターが、ほこりで詰まっており、電源の出力が発揮されていなかったのです。その後、フィルターを清掃したら、あっさり解決してビックリしました。
気づいたらそのフィルターは何年も清掃しておらず、ほこりでビッシリになっていて「電源が窒息」していたのです。
長くなりましたが、定期的な清掃などのお手入れは大事なんだと思い知りました。
側板を外すと、ネジなどの付属品が入っていました。
電源
まずはPCケースに電源を取り付けしていきます。
アクリルでない方の側板を外して電源を入れていきます。
今回チョイスした電源は「セミモジュラータイプ」です。
コスパと利便性が最も合理性が高いと考えています。
必須のマザーボード用の電源だけ直ケーブルで、それ以外はモジュラーで調整できます。
設置したら、ケーブルを裏側からケーブルホールを通して設置側面に引き込んでいきます。
ケーブルホールは数ヶ所あるので、最も接続しやすいところから引き込むと後が楽です。
ケースに電源だけ取り付けしてケーブルを引き込んだ状態です。
マザーボード
お次はマザーボードです。
リーズナブルなモデルにも関わらず、全体的にカッコイイ印象です。
特に、CPU左にあるロゴが入っているパネルのようなものは金属製で、触るとヒンヤリします。
そうです。電源周りのヒートシンクの役割を果たしています。
そしてグラボ設置スロット直上には、専用のヒートシンクが付属したM.2SSDスロットがあります。
M.2SSDスロットは右下にもう一つあるので2つのSSDを設置可能です。
PCケースを確認すると、既に何ヶ所かスペーサーが取り付けしてありました。
よく見ると、ミニITXの範囲内だけだったので、足りない部分は付属のスペーサーを取り付けします。
最初は手で仮止めしてからペンチなどで、しっかりと取り付けしていきます。
スペーサーを取り付けたらマザーボードを乗せていきましょう。
※ここでリアパネルを忘れずに取り付けましょう。
付属のネジを全体的に仮止めしてから、ドライバーでしっかり固定していきます。
CPU・CPUクーラー
マザーボードを取り付けたらCPUとCPUクーラーを乗せていきます。
CPUのパッケージを開けると、CPU以外は簡素な取説と小さいステッカーぐらいです。
※Ryzen7 5700Xは、CPUクーラーは付属していません。
そして、CPUクーラーです。
いつかは使ってみたいと考えていたノクチュアのCPUクーラーです。
高級感漂うパッケージには、メタル調のエンブレム、専用のサーマルグリス、ファン回転制御用コネクタ、取り付けネジ、とクーラー本体が入っています。
ノクチュア独特の色使いがいい味出してます。
※この色が好きでない場合は「ブラックバージョン」もあります。
では取り付けをしていきます。
まずはマザーボード付属の止め具を取り外します。
そして、マザーボードのCPU取り付けレバーを上げてCPUを乗せます。
CPUを乗せたらレバーを戻す。これだけでOKです。※乗せる向きには注意しましょう。
ここからが少々苦戦しました。
CPUクーラーの取り付けは、マザーボードをサンドイッチするように両側から本体とネジで固定するタイプです。
そのため、グリスを塗布する前に仮付けして練習しておくのもいいと思います。
今回はマザーボードが縦になるようにケースを起こして、左右から挟み込むようにして取り付けます。
CPUクーラーに付属していたグリスを塗布したら・・・
裏側からバックプレードを挟んでネジを締めていきます。
まずは手で仮止めをしていきます。
ここまでくれば一安心。
あとは徐々に対角線上の位置を意識しながらドライバーでしっかりと固定します。
※強く締めすぎないように注意します。
メモリ
無事にCPUとクーラーが取り付けできたら、次はメモリです。
今回は、パトリオットメモリーというアメリカメーカーのバイパーという初めてのブランドのメモリをチョイスしました。
リーズナブルなのに、しっかりしたアルミ製のヒートシンクがポイント高いです。
メモリの取り付けは、向きさえ間違わなければ難なくできると思います。
サクッと取り付け完了っと。
今回は2番と4番スロットに設置しました。(取説でデュアルチャネル推奨と確認済み)
ストレージ(M.2SSD)
お次はストレージです。
自作PC歴は20年以上ですが、今回初めてHDDもSATAのSSDも無しです。
そうです。M.2SSDのみのストレージで自作を進めていきます。
性能面でも大きく向上しますが、「ケーブルレス」なのも大きいです。
スッキリまとまるのがポイント高いですね。
マザーボード付属のM.2SSD用のヒートシンクです。
触るとひんやり冷たく、金属製なので重量感もあります。
※裏側にはフィルムが貼ってあり、剥がすとSSDがしっかり密着できる仕様になっています。
そして取り付けするM.2SSDです。
今回初めてキオクシア製のものを使います。
東芝メモリ製造でバッファロー販売の日本メーカーで、日本で製造しています。
性能も魅力的で、しかもお値段もお手頃なので迷わずチョイスしました。
今回M.2SSDは2つ利用します。
最上位グレードより1つ下のハイパフォーマンスモデルの「EXCERIA PLUS G2」をシステム用に。
そして、その1つ下の標準グレードの「EXCERIA G2」はデータ用に採用です。
サイズはとても小さいですね。
チューインガムと同じぐらいでしょうか。
このサイズに大容量のデータが入ることを考えますと、今までのHDDやSATAのSSDから大きく技術が進歩したことを感じます。
2つのM.2SSDの取り付けを終えた状況です。
だいぶ、それらしくなってきました!
完成まであと少しです。
前面パネルの配線など
PCケースの前面の電源やリセット、USBなどの配線をマザーボードに接続します。
これが毎回面倒で、目がしょぼしょぼしてきます(苦笑)
USB関係はコネクタ1つでサクッと終われるので問題ありません。
しかし、電源やリセットなどの配線は細かいのがバラバラです。
これを取説を確認しながら配線していきます。
とても細かいので慎重に1つずつ・・・という感じです。
そして、無事に配線が完了できました!
※マザーボードの一番下にある2ヶ所の配線となります。
グラボ
組み立てもいよいよ大詰めです。
最後に存在感のあるグラフィックボードを取り付けていきます。
これまでは「低発熱」「低電力」を重視してミドルレンジまでのグラボしか使っていませんでした。
ただ、今回は初の長さ30cm超えの大型グラボとなります。
※大きさは「長さ31.8cm」「高さ14.8cm」「厚さ5.0cm」です。
箱を開封しますと、既にグラボが大きな存在感を放っていますね。
グラボを立ててみます。
さすがに2.5スロットの厚みは迫力があります。※実質3スロット占有となります。
ごっついヒートシンクがしっかりと放熱してくれそうです。
裏面です。
カッコイイバックプレートが固定されています。
※電源を入れると、ロゴのオオカミの目の部分が青く光ります!
そして上面です。
電源は8ピンが2ヶ所となります。
さすがはミドルハイクラスです。
接続ポートは、HDMIが1ヶ所、ディスプレイポートが3ヶ所です。
プレートの部分で2スロット、その上のはみ出ている部分が0.5スロット分ですね。
グラボを取り付けると、その大きさがよく分かります。
ただ、電源エリアとグラボの間にはしっかり隙間があるので、窒息することはなさそうです。
これで、ようやくPCの組み立ては完了です。
ちなみに電源を入れると控えめに光ります。
当初はピカピカするのには全く興味はありませんでした。
ただ、実際に見ると、悪くありませんね。
セットアップ
PCの組み立てが終わっただけでは、PCとしては機能しません。
そうです。セットアップが必要です。
ここからは、最低限ゲーミングPCとして利用するために、必要なことを進めていきます。
Windowsのインストール
今回はWindows10を利用していきます。
ちなみに円盤は使いません。
Windows10はマイクロソフトの公式よりDLできます。
事前に適当なUSBメモリを準備して、DLしたWindowsのデータをUSBメモリに保存しておきます。
そのUSBを挿入して電源を入れると、インストール画面が表示されてくる。という流れです。
Windowsのインストールは、順番に進めていけば特に迷うところはないかと。
ストレージをフォーマットして、パーテーションを設定するかを決めるかなど。
今回は別途データ用のストレージがありますので、Cドライブはすべてシステム用で進めました。
※最近のゲームは大容量化が進んでいますしね・・・
途中でプロダクトIDの入力を求められますが、あえて「IDはありません」を選択してパスして進めます。
※運悪くパーツの相性問題や初期不良などで起動不可などになった場合の保険として。
Windowsのインストールが完了したら、続けて必要なものを入れていきましょう。
インターネット接続・ライセンス認証
まずは起動して、動作に問題がないかをチェックしましょう。
起動自体がうまくいかない場合は、原因の切り分けが必要になります。
初期不良なのか、相性問題なのか・・・冷静にチェックしていきます。
ただ、今回は幸い何の問題もなく、正常に起動できたので続けていきます。
まずは何と言ってもネット接続です。
ケーブル直差しでもWIFIでもお好きな方でどうぞ。
無事にネットが繋がったら、Windowsのライセンス認証をしておきましょう。
設定より「更新とセキュリティ」を開き、「ライセンス認証」を表示します。
ここで「プロダクトキーの変更」を選択。
購入したプロダクトキーを入れていきます。
プロダクトキーが正常に認識されると、ライセンス認証は完了です。
これで「ライセンス認証してね」の通知が出てくることはなくなりました。
WindowsUpdate
認証が終わったら、次はアップデートです。
最初は少し時間がかかると思います。
実行中に食事や入浴を挟んでもいいかもしれません。
先程と同じく設定より「更新とセキュリティ」から「WindowsUpdate」を選択。
更新をチェックして、出てきた内容をすべて更新します。
下部の「今すぐインストール」で開始されます。
しばらく時間がかかります。
WindowsUpdateは1回では終わらない可能性があります。
再起動したら、あらためて更新をチェックしましょう。
最終的に「最新の状態です」との表示が出たら完了です。
※Windows11へのアップグレードの表示がでます。
ここはお好みでどうぞ。という感じです。
ちなみに筆者はWindows10のまま利用します。(安定重視です)
ここで1つ気になることが・・・
グラボのドライバもWindowsUpdateで更新されました。
しかし、最新になっていなかったので個別で更新することにしました。
グラボのドライバ
今回利用のグラボはAMD製なので、AMDの公式よりDLします。
該当のモデルを選択します。
対象のWindowsのバージョンに間違いないか確認。
問題なければDL開始です。
DLできたら、早速インストールを進めていきましょう。
専用のインストーラが起動したら、「インストール」で開始です。
無事にインストールが完了しました。
一旦再起動が必要となります。
再起動後にデバイスマネージャより、ドライバのバージョンを確認してみます。
WindowsUpdate完了後のバージョンより確かに更新されていました。
さらに、専用のアプリも利用できるようになっていました。
ここから詳細な設定が可能です。
その他のツールなど
ここからは入れておけばさらに便利なツールをご紹介します。
ただ、必須ではありません。
筆者がとりあえず入れておきたいと思うものをチョイスしています。
GoogleChrome
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使い勝手のよいブラウザ。
GoogleIDがあれば、お気に入り登録もデータでの保存は不要になります。
別PCでもGoogleIDを入力すれば、即登録情報が認識されて便利です。
また、自動翻訳機能も地味に助かります。
Google日本語入力
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Windows付属のIMEの変換に違和感を感じたら試す価値ありかも?
割りと日本語らしい変換をしてくれやすく、使いやすいです。
Discord
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オンラインゲーマーに人気のコミュニケーションツール。
仲間たちでチャットで情報交換したり、音声チャットができます。
よく特定ゲームのギルド単位でアクセスできるグループが作られています。
その他、ゲームの公式が専用のDiscordグループを作っていることも多いです。
クライアント版もブラウザ版も、同じ感覚で利用できるのも魅力。
HWMonitor
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HWはハードウェアの略。
名前の通り、PCの各パーツの状況を確認するためのツールです。
主にCPUやグラボなどの、温度やファンの回転数などをチェックできます。
CPUZ
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CPUZは、CPU・マザーボード・メモリ・グラボのメーカー/型番/性能などの詳細情報を収集できるツールです。
Windowsのデバイスマネージャより相当詳しく確認できます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回はPCの組み立てとセットアップについてお届けしました。
組み立てやセットアップは、「場数を踏んでなんぼ」のところがあります。
そのため、失敗しても落ち込む必要はありません。
筆者も最初の頃は初歩的なミスで悩んだことも多々ありますが、今となってはいい思い出です。
ポイントは、冷静に問題点を推理して切り分けをしていくところにあります。
Windowsが起動せず、何かエラーメッセージが出る場合は、そのメッセージでググってみるとか。
もがいて、色々とやっているうちに解決策が見つかることもあります。
いずれにしても、楽しくて費用も節約できる自作PCは、とてもいいものですね。
今回はここまでとなります。
何かしらの参考になれば幸いです。
それでは良いゲーミングPCライフを!
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