今回は、一切の忖度なしでゲームアプリ「勝利の女神NIKKE(メガニケ)」のレビューをさせていただいた。
勝利の女神NIKKE(メガニケ)のレビュー・評価
・短時間でもサクっと遊べる良作だが、課金圧の高さが気になる。
ゲーム概要
ゲームタイトル:勝利の女神NIKKE(メガニケ)
開発/運営:SHIFT UP / Level Infinite
ジャンル:ガンガールRPG
対応OS:iOS / Android / Windows
配信開始:2022年11月4日
画面:タテ型
プレイ時間:約30時間
プレイ時期:2023年1月~2月
ハイクオリティなグラフィックが特徴のガンシューティングゲーム。
ニケと呼ばれる多数の美少女キャラを操り、迫り来る敵を撃ちまくる!
場面に応じてマシンガンやバズーカなど、武器の特性を生かす戦いが求められる。
初回ガチャ10連で最高レアSSRが1体確定でゲットできる。
コンテンツ
メインストーリー
謎の機械生命体「ラプチャー」に支配された、未来の地球が物語の舞台となる。
避難した人類はヒューマノイド「ニケ」を開発し、ラプチャーの打倒へと動き出す。
主人公は人間の「指揮官」となって、ニケたちと共に数々の困難を切り抜けていくようなストーリーとなっている。
基本の流れは、部隊編成、マップ移動、バトル、会話パート、ボス戦のローテーションとなる。
まずは、射程距離や攻撃範囲などを意識してPTを編成していく。
個性あるニケたちの特徴を活かした編成が、勝利の鍵となる。
敵との距離は「近・中・遠」の3種類で、それぞれの距離で有効な武器が異なる。
もちろん「近距離重視」や「遠距離重視」など複数の編成が可能。
編成ができたら出撃!
マップで豆キャラを操作して、敵を確認したら接敵する。
接敵すると、敵の詳しい情報が確認できる。
バトルに有利な編成を選択したら「戦闘突入」でバトルが開始される。
※基準戦闘力を満たしていない場合は、キャラを強化して再トライが無難。
バトルは「オート」と「マニュアル」がワンタッチで切り替えが可能。
戦闘力に余裕があれば、オートでも問題なく勝利できる。
「ニケ」の個性は様々なところで確認できる。
後ろ姿はもちろんだが、たびたび「弾をリロード」するときの表情も個性があって面白い。
何度かバトルをすると、要所で会話パートが発生する。
メインストーリーの会話パートはボイス有り。
マップの最深部まで進み、ボスを倒すと次のステージへ行けるようになる。
また、メインストーリーは「ノーマル」と「ハード」が存在する。
ハードは難易度が一気にあがるため、十分な準備が必要だ。
・敵を殲滅するパターン(ボス含む)
・敵の進行を阻止するパターン(一定エリアへの侵入を防ぐ)
・拠点を敵から守るパターン(拠点周囲の敵を排除する)
サブコンテンツ
メインストーリーを進めると、サブコンテンツが開放されていく。
サブコンテンツは、ホーム画面より「アーク」に入って消化する。
アークでは、各種サブコンテンツがプレイできる。
共通するのは「育成素材」を獲得できること。
・シミュレーションルーム:途中でバフ等を獲得しながら、連続してステージに挑戦。
・迎撃戦:いわゆるボス戦。強敵なので編成は慎重に・・・
・アリーナ:対人コンテンツ。対戦相手を選択して豆キャラでオートバトル。
・トライブタワー:1ステージクリアごとに1Fずつ登れる。上に行くほど強敵が!
・ロストセクター:視界の悪いダンジョンのようなマップで、バトルしながら最深部を目指す。
アークの他にもサブコンテンツは存在する。
メインストーリーを少し進めると「前哨基地」の管理を任させるようになる。
この前哨基地は、主にニケをパワーアップさせるなどメリットあるコンテンツだ。
特にリサイクルルームは、ニケのパワーアップには欠かせないだろう。
必要素材を積極的に獲得して、ニケの強化に使っていきたいところ。
システム
課金要素
ガチャ10連:約6,400円(10連で3000石消費)※1500石を2回購入したと想定。
※初回購入ボーナスは考慮に入れずに計算。
石の価格はボリュームディスカウント方式となっている。
まとめて購入した方がお買い得な設定だ。
石の他には、各種お得なパックや月パス的な商品もある。
ガチャから排出されるのは「R」「SR」「SSR」で最高はSSRとなる。
最高レアリティSSRの排出確率は4%となっている。
ガチ勢は最高の3凸を目指すことになるだろう。
その場合は、同一キャラを4回当てるか天井も利用するか・・・
ガチャを回す時に、オレンジの光が見えたら「SSR確定」だ!
※紫はSRとなる。
また、ガチャにはユニークな仕様がある。
フレンドとあいさつして獲得できるポイントでも、ガチャが可能だ。
良心的なのは「しっかりSSRも排出される」ことだ。
※まぁ完全無料なので、SSRの確率は2%と低めに設定されている。
育成要素
レアリティはR、SR、SSRの3種類。
残念ながらRは単なるハズレ枠なので、出番はほぼ無い・・・
しかし、SRは大いに活躍できる。
理由は以下の通り。
・最大レベルは凸の回数で大きく上がる。
・SRは出やすいので、すぐに完凸できる。
・SRはシンクロデバイスとの相性が良い。
以上のメリットが挙げられる。
SRは最大で2凸まで可能。
2凸時には、最大レベルは160となる。
つまり、レベル160のSRを5人育てるのが1つの目標となる。
※他ゲーでもちょくちょく見かけるシステムだ。
登録した5人のうち、レベルが最低のニケに合わせて、自動的にレベルを上げることができる。
シンクロデバイスに5人のレベル160キャラが登録できれば、無凸のSSRも編成に組込みやすくなる。
しかし、それ以上の強化はかなりハードルが上がるだろう。
理由は、SSRは最大で3凸までいける。
いけるのだが・・・
3凸のSSRを5人揃えるのはかなりの難易度だと思われる。
無理のない範囲で目指すのが無難だろう。
育成要素の基本は「育成素材」を使ってレベルを上げることになる。
その他、装備(防具)をつけたり、スキルレベルを上げることもできる。
しかし、やはり大きいのは「凸(限界突破)」だろう。
これは狙ってするのは困難なので、ガチャ運に左右される。
限界突破すると最大レベルが上がるだけでなく、基本ステータスも大きく上がる。
やはり、お金の力は偉大なのだ・・・(苦笑)
評価できる点
グラフィックがハイレベル
特にバトルシーンのグラフィックがキレイな印象。
背景も細かく書き込まれているし、敵キャラがカッコイイ。
雑魚も悪くないが、ボスキャラの完成度は高い。
敵を撃つのが忙しいゲームだが、敵キャラの作り込みも見逃せないだろう。
SRキャラが活躍できる
レアリティは高いにこしたことはない。
しかし、SSRを狙って当てるのはカンタンではない・・・
そこで前述したが、SRの出番となる。
ニケでは凸の回数で最大レベルが上がるため、入手しやすいSRは割りとすぐに完凸できる。
当面の間は主力として活躍できるだろう。
レベル160のSRキャラを5人育ててから次を考えればヨシ!(楽観モード)
放置で育成素材がもらえる
どのゲームでも、キャラの育成には手間がかかる。
コンテンツを消化して、育成素材を獲得するのも一苦労である。
しかしニケでは、放置でも育成素材がもらえるので助かる。
プレイする時間が確保できない時でも、報酬のために「とりあえずログイン」が有効となる。
イマイチな点
課金圧力が高い
ざっくり一般的なゲームと比較すると、ガチャの費用が2倍ほど高いのだ。
ガチャ10連で約6,400円は、相当な強気設定と言えるだろう。
サービス開始した直後は話題性があるが、それがいつまで続くのかが課題となる。
※6,400円あれば、一般的なコンシューマー向けソフトが1本買えてしまう・・・
新キャラが出るたびに回していると、相当額のリアルマネーが必要となる。
そのため、課金に疲れて息切れしないよう、マイペースで楽しむ精神が必要となるだろう。
ガチャでSSRが当たっても油断はできない。
能力を最大限引き出すには3凸が必要だ。
祈りを捧げながらガチャをするしかないだろう・・・
シンクロデバイスの枠の解放がキツイ
前述したが、ニケにはシンクロデバイスという便利なシステムがある。
シンクロデバイス枠は、初期で5枠利用可能だ。
5体育成して、5枠利用すると10体で編成が可能となる。
しかし・・・
この後が問題なのだ。
大きな落とし穴が待っていたのだ・・・
シンクロ枠を追加するには「1枠あたり石が500個」必要となる。
思わず、後ずさりしたくなる数字だ。
枠の追加に石が必要となること自体、否定するつもりはない。
しかし、初期の5枠は「少なすぎる」と感じた。
まずは、新規ユーザーに定着してもらうのは非常に重要だ。
そのため、もっと「フリーの解放枠」があった方が良いだろう。
具体的にはメインストーリーを進めることで、シンクロ枠が少しずつ解放されるのが望ましい。
少なくとも初期の5枠に加えて、フリー枠を追加で5~10ほど設けたほうがよかったのではないか。
編成する楽しさを体感するのに、初期の5枠では少ないのだ。
ゲームの楽しさを知る前にユーザーが離脱したら、もったいないと言わざるを得ない。
一部のキャラデザに違和感
ゲームのイチオシポイントとなる「美少女キャラ」の一部で違和感を覚えた。
それは、体型がキャラによって局部的に強調されすぎているのだ。
自然と魅力的に描けば十分だと思うが、「やりすぎ感」は否めない。
ガンシューティングゲームなのだから、ここまでやる必要はなかったのではないか。
一言いいたい!
「イマイチな点」の中から、特に気になった点について一言いっておきたいコーナー。
今回は「課金圧力の高さがユーザーを遠ざける」だ。
価格は「需要と供給」で決まるのだが、業界の中での「相場」も存在する。
一般的には、ガチャ10連3,000円ぐらいのタイトルが多い。
その中で、10連で6,000円オーバーは高すぎるのだ。
課金圧が高いタイトルでは、ユーザーが定着しやすいとは言い難い。
一部の限られた重課金者が残った場合は、長期運営に暗雲が立ち込めてくるだろう。
だからと言って、石の価格を安易に下げるのは、大きな混乱を生む可能性がある。
そこで、現在の天井ポイントを緩和するのはいかがだろうか。
ガチャを回すのに高額なのは変わらないが、リミットが確認できれば安心感があるだろう。
さらに、ソーシャルポイントのガチャのSSRの確率を、期間限定などで上げるのも有効だ。
定期的に現状の2%から、期間限定で3%にするのはいかがだろうか。
※4%にするのは、課金ユーザーからの反発が心配なのでやりすぎだろう。
お金をかけずに、多くのユーザーを定着させるテコ入れとして、貢献できるのではないか。
まとめ
総合評価 81点(100点満点)
1年以内にサービス終了する可能性 20%
メガニケは、ソシャゲでは珍しい本格的なガンシューティングだ。
しかもグラフィックのレベルは高く、編成などで戦略性もある。
ステージによって工夫が必要なので、ユーザーの「やりがい」となるだろう。
さらに、メインストーリーはスタミナ制ではないので、何度でもじっくり攻略できるのもポイントは高い。
※一部のサブコンテンツでは回数制のものがある。
しかし、課金圧力が高すぎるのが気になる。
開発費用がかかりすぎたのか理由は分からないが、強気すぎではないだろうか。
このまま長期的に安定した売上を確保するのは、カンタンではないだろう。
早期に回収するだけして「サ終」しないことを願いたい。
と言っても、ゲーム自体は全体的にうまくまとまっている印象。
PC版のリリースで新たなファンの獲得ができれば、さらに収支は安定するだろう。
ただ安心はできない。
競争の激しい業界なので、「新キャラ追加」と「ステージ追加」だけではユーザーに定着してもらうのは難しいだろう。
さらなるユーザーの満足度につながる価値を創造し、提供してくれることに期待したい。
今回のレビューは以上である。
良質なゲームアプリとの出会いになれば幸いだ。
©Proxima Beta Pte. Limited ©SHIFT UP CORP.