今回は、一切の忖度なしでゲームアプリ「メメントモリ」のレビューをさせていただいた。
メメントモリのレビュー・評価
・いわゆる、Pay to Win 要素が強めの放置ゲー。
・バトルが「フルオートバトル」なので達成感低め、虚無感は高め。
ゲーム概要
ゲームタイトル:メメントモリ
開発/運営:BANK OF INNOVATION
ジャンル:RPG
対応OS:iOS / Android / PC
配信開始:2022年10月18日
画面:ヨコ型
プレイ時間:約20時間
プレイ時期:2022年12月
育成、編成が戦略の鍵を握るフルオートバトルが特徴。
ログアウト中も各種素材を獲得できる、いわゆる「放置系」。
ゲーム開始直後にプラチナガチャ29連可能。※チュートリアルガチャ10連を除く。
(ガチャの回数はゲーム開始時期によって異なる可能性有り)
コンテンツ
メインクエスト
フィールドのマスを1マスずつ進み、敵を倒していくスタイル。
バトルは完全オート。
戦う前の育成と、属性の優劣を考慮してPT編成できるかがポイントとなる。
節目で強力なボスが出現する。
一定のメインクエストが進むと各種コンテンツが開放されていく。
試練
素材を回収するための様々なコンテンツが楽しめる。
時空の洞窟
いわゆるローグライクなステージを進んでいく。
止まったマスによって、バトルや回復、バフがもらえたり助っ人が来たりと様々なイベントが発生する。
最奥にいる敵を倒すとクリアとなり、報酬が獲得できる。
祈りの泉
保有キャラのいずれかを登録しておけば、数時間経過すると報酬が獲得できる。
各項目によって登録できるキャラのタイプが異なる。
バトルリーグ
いわゆる対人コンテンツ。
何組か表示される中から、対戦相手を選んでバトルする。
順位が上がると、より豪華な報酬が獲得できる。
幻影の神殿
こちらは協力コンテンツとなる。
限られた時間のみ開催され、他プレイヤーと協力して同一の敵を倒して報酬を獲得するコンテンツ。
無窮の塔
順番に出現する敵を倒していく、純粋な個人コンテンツ。
塔を1Fずつ登っていき、1F登るごとに報酬を獲得できる。
ギルド
ギルドに加入すると、専用コンテンツをプレイできる。
ギルドレイドでは、特定の敵と戦うことで毎日報酬が獲得できる。
その他、上位のギルドはギルドバトルに参戦できる仕様。
システム
課金要素
ガチャ10連:6,000円※初回ボーナスなどは考慮せず。
ガチャから排出されるのは「N」「R」「SR」で最高はSRとなる。
最高レアリティSRの排出確率は4.46%となっている。
※天井システム有り。
その他、期間限定のお得なパック販売有り。
育成要素
レアレティはR、R+、SR、SR+、SSR、SSR+、UR、UR+、LR、LR+と進化できる。
※Nは進化不可、Rは最高でSSR+まで進化可能。SRは最高ランクまで進化可能。
育成の2本柱は「育成素材」と「キャラ被りの凸」となる。
育成素材は放置や各種コンテンツで入手可能。
凸(進化でレアリティアップ)はガチャが必須となる。
凸をしないとレベル上限が上がらないため、育成が頭打ちとなりやすい。
その他、装備を更新したりルーン(能力アップのツール)を装着するなどしてキャラを強化していく。
評価できる点
イメージソングが魅力的
レアリティに関わらず、すべてのキャラにイメージソングが存在する。
しかも、それぞれの楽曲のクオリティはとても高い。
幻想的なイラストと楽曲のイメージが合わさり、魅力が高まっている。
また、それぞれのキャラにはオリジナルエピソードが複数あり、好みのキャラの背景などについて深く知ることができる。
放置で育成素材が貯まる
これは放置系ではあるあるだ。
忙しくログイン時間が限られるプレイヤーにとって、うれしい仕様に間違いない。
放置で獲得できる報酬は、メインクエストのステージを進めば進むほど増えていく。
これもキャラの育成が進むほど必要素材が増えるので、バランスが取れている。
レベルリンクが助かる
レベルリンクとは、育成したキャラのうち、レベルが5番目のキャラに合わせてレベルアップできるシステムだ。
そのため、最低5体のレベルを上げておけば、レベル1のキャラでも戦力として参戦させることができる。
登録できる数には制限があるが、属性を考慮して柔軟にPT編成をする場面が多いため、大変便利で助かる仕様だ。
イマイチな点
バトルの存在感がない
このゲームの方針と言われてしまえばそれまでだ。
しかし、バトルに「プレイヤーが関与できる要素がゼロ」なのは残念だ。
しかも潔く「スキップ機能」まで実装されている。
これでは何のためにバトルが存在するのか、希薄感が否めない。
ストーリーがないに等しい
ゲーム開始直後にそれらしい演出はあった。
しかし、いざ進めてみると、ストーリーらしきものが何も無いのだ。
メインクエストは、すごろくのようなマスを1つずつ進んで敵を倒すこと以外にやることが見当たらない。
長々とストーリーを読まされるのもキツイが、何も無いのも虚しく感じてしまう。
課金圧力が高め(凸システム)
前述したが、育成要素の2本柱は「育成素材」と「進化(凸システム)」だ。
育成素材は、放置ボーナスや各種コンテンツで何とかなるだろう。
しかし、凸システムの設定はかなり厳しい設定と言わざるを得ない。
ガチャの当たり確率は他ゲーと比べて高めだ。
ゲーム内でガチャ石も多めに獲得できるのは体感できる。
ただ、レアリティアップの道のりが、あまりに遠すぎるのだ。
進化(凸)を進めるために、強気な金額設定のガチャを数多く回すのは、圧がかなり高い。
一言いいたい!
「イマイチな点」の中から、特に筆者が気になった点について一言いっておきたいコーナー。
今回は「存在感のないバトルがユーザーを飽きさせる」だ。
それぞれゲームのコンセプトはあるだろう。
統一感のあるゲームに仕上げていくことは、とても重要である。
しかし、放置ゲーだからといって、あまりに退屈なのだ。
バトルに一切関われないユーザーにとって、バトルは無いも同然。
何かしら操作できる要素を取り入れた方が、確実に定着率は上がるだろう。
今からでも遅くはない。
1日でも早く、ユーザーがバトルに関与できる要素を取り入れるべきだ。
例えば・・・
・キャラ固有のスキルを、ユーザー任意のタイミングで発動できる。
・同じ属性キャラを3人以上編成すると、特殊な必殺技を1回限り発動できる。
・同じ属性キャラのスキルを連続で使うと、威力が徐々にアップする。
・キャラによってヘイトを上げたり、下げたりの調整ができる。
などなど、工夫次第で「ユーザーが飽きずに楽しめる」アップデートができるはずだ。
まとめ
総合評価 73点(100点満点)
1年以内にサービス終了する可能性 30%
メメントモリは、コレクション要素が高めの「放置ゲーム」だと感じた。
しかし、ログインするとホーム画面から素敵な楽曲が迎えてくれる稀なアプリでもある。
ただ、ゲーム製作において「リソース」は有限である。
それをゲーム性以外の要素へ、大胆に傾けてきたのは正直驚きである。
これでゲームとしての本質が確かならば、長期的に評価を受け続けると思われる。
しかし前述した通り、リソースの振り分けによって、バトル要素はほぼ存在価値を無くしてしまった。
これが将来どのような結果になるかは興味深いところだ。
少なくとも「今までにないアプリ」であることは確かで、オリジナリティがある。
幻想的な世界観、個性豊かなキャラクター、粒ぞろいの楽曲・・・
これらに魅力を感じるユーザーは、メメントモリが合っているはずだ。
しかし、純粋にゲーム性を求めるユーザーにとっては、違う選択肢を選ぶことになってしまうのかもしれない。
今回のレビューは以上である。
良質なゲームアプリとの出会いの参考になれば幸いだ。
この記事で使用している画像は、BANK OF INNOVATION に帰属しています。
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