【80点】ダンまち バトル・クロニクル(ダンクロ)のレビュー・評価(ゲームアプリ・ソシャゲ)

ゲームアプリレビュー
この記事は約11分で読めます。
スポンサーリンク

今回は、一切の忖度なしでゲームアプリ「ダンまち バトル・クロニクル」のレビューをさせていただいた。

ダンまち バトル・クロニクル(ダンクロ)のレビュー・評価

ダンまち バトル・クロニクル(ダンクロ)ってどんなゲーム?
・スマホ仕様の最適化を目指したアクションゲームだが、課題は多い印象。
・ストーリーはアニメ視聴に近い感覚で、原作ファンには嬉しい内容。
・アクション要素のあるキャラゲーと割り切れば、サブゲームとしてはアリ。

ゲーム概要

ゲームタイトル:ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか バトル・クロニクル(ダンクロ)
開発/運営:株式会社Aiming
ジャンル:バトルアクションRPG
対応OS:iOS / Android /Windows
配信開始:2023年8月24日
画面:ヨコ型
プレイ時間:約15時間
プレイ時期:2023年8月

原作/アニメIP有りのタイトル。
ダンまちの人気キャラを操作して、3Dアクションバトルを楽しめるのが特徴のタイトル。
編成した3キャラを、バトル中にタイミング良くチェンジするのがクリアへの近道となる。
その他、ハイクオリティな3Dグラフィックのキャラクターや、フルボイスも魅力的。

ゲームの特徴

原作やアニメではおなじみではあるが、ゲーム内で最初からストーリーが楽しめる。
ストーリーのグラフィックは、ゲーム内の3Dキャラと過去のアニメの切り抜きを組み合わせて表現されている。

また、筆者の個人的な印象だが、ボイスはすべて再録音してあると思われる。
アニメと同じセリフでも、若干の変化が感じられた。

さて、ゲームの進め方について確認していこう。
ダンクロはアクションゲームなので、バトルで使用するキャラを編成する必要がある。
出撃前に、手持ちのキャラから3キャラを選んで「ユニット」を組むのだ。

ここで重要となるのが、属性だ。
どのゲーム内でもあるあるだが、3すくみのように属性によって有利/不利が決まる。
ダンクロでは属性が5種類なので、有利な属性のユニットを出撃させたい。

体感的には属性に不利なURより、有利なSRで戦った方が楽になるぐらい重要度は高い。
クリアできない場合は、属性を調整して挑むことをおすすめする。

ユニットの編成ができたらバトルを開始する訳だが、バトルでも絶対に押さえておきたいポイントがある。
それは、適切なタイミングでのキャラチェンジだ。
バトルが開始されると、右上にチェンジ可能な2キャラが表示される。

操作キャラを含め、3つのキャラをうまくチェンジさせるとステージクリアが楽になる。
例えば、最初はレフィーヤなどの遠距離でスタートし、敵に囲まれたら近距離火力職にチェンジして敵を一掃するなど。
状況に応じてキャラチェンジすると、スムーズに攻略が進むだろう。

チェンジするタイミングの目安は「スキル」と「必殺技」だ。
敵を攻撃するとゲージが溜まっていき、一定まで来るとスキルや必殺技が使えるようになる。
これが右上のアイコンで表示されるので、確認しながらプレイするのがよいだろう。

ボス戦になったところで、スキルと必殺技が発動可能なキャラにチェンジして「ボム要員」のような形で使うのも有効だ。
また、各キャラは攻撃型/防御型/スピード型/回復型と、4つのロールで分類されている。
それぞれの特性を把握して、ステージに合わせて編成すると、さらに効果的だ。

サブコンテンツなど

ダンクロでは、メインストーリー以外にも多くのサブコンテンツが用意されている。

トレーニングでは、ダンクロのバトルならでわのルールが確認できる。
※敵が出してくる赤床や黄色床の違いや、敵のバリアの仕様など。

デイリークエストは、文字通り1日1回だけできるクエストだ。
但し、その分報酬は幅広く多くもらえるので忘れずに消化しておきたい。

イベントは定期的に開催され、各キャラクターの外伝的ストーリーが楽しめる。
また、イベントステージをクリアすれば、限定装備などのアイテムと交換が可能だ。

その他、対人コンテンツの闘技場では、以下の2種類が楽しめる。
・マニュアル操作で他プレイヤーと直接戦うバトルロイヤル。(魔石争奪戦)
・編成したユニットで、他プレイヤーのユニットを選んで戦うオートバトル。(闘技大会)

いずれも他プレイヤーとの戦いとなるため、ある程度育成が進んだらチャンジしてみよう。
対人コンテンツで獲得できるアイテムを貯めれば、有能な装備や育成アイテムなどと交換が可能だ。

課金要素

ガチャ10連:3,360円※おまけ・初回ボーナス有りで計算。
※ガチャ10連:石2,800消費。石1個あたり、1.2円

ガチャから排出されるのは「SR」「SSR」「UR」で最高はURとなる。
最高レアリティURの排出確率は6.0%となっている。
※6%の内訳は以下の通り。
シーンカード3%、冒険者1.5%、アシスト1.5%

その他、各種お得なパックやパスなどがある。

評価できる点

スマホ仕様のアクションゲームとして無難にまとめている

アクションゲーム単体として評価すると、とても褒められたものではない。
しかし、スマホで3Dのアクションゲームを成立させるのは、至難の業なのである。

これまで、他タイトルの3Dアクションのスマホゲーをプレイしてきたが、どれも操作性が悪かった。
ただ、ダンクロの場合は「満足はできないが、プレイは可能なレベル」に調整されている印象。

ジャンプや(回避ではない)ダッシュ、カメラ上下の調整などをバッサリ削ぎ落とし、最低限の操作性を確保するために試行錯誤/努力した形跡が伺える。
開発陣としては葛藤があったはずだが、スマホ仕様としてどう成立させるかを考え抜いた結論なのだろう。

コンシューマーやPC向けの、アクションゲームをプレイしているユーザーからは「明らかに物足りない」完成度だろう。
ただ、スマホゲーとして遊べるレベルに調整したことは評価したい。

スキップ機能/オートバトル

スマホゲーとして、生き残っていけるかの生命線と言える機能かもしれない。
毎日同じステージを手動でクリアするのは苦痛だし、時間もかかる。
すると、ログインが面倒になって「離脱」につながりやすくなる。

ただ、ダンクロでは1度クリアすれば、多くのステージでスキップが可能となる。
※デイリーなど、一部のステージはマニュアルオンリーとなる。
また、初めてのステージでもオートバトルが可能なのも良い点だ。
戦力的に余裕があればオートで進め、要所でマニュアルに切り替えればよいのだ。

地味な機能だが、ユーザーの利便性を考慮すると重要な部分なので評価に値するだろう。

3Dキャラのクオリティが高い

3Dグラフィックは、キャラゲーとして存在感を示せるかの重要な要素である。
ダンクロ開発元のAimingは、いわゆる「カゲマス」での経験を活かして、魅力的なグラフィックを実現している。

ダンクロで描かれる3Dグラフィックは、アニメ視聴に近い完成度を誇っている。
ストーリーモードでは、過去に放送されたアニメの切り抜きと3Dグラフィックが交互に表示されるが、違和感なく楽しめるのだ。
何気なくプレイしていると気付きにくいが、やっていることは素直にスゴイと感じる。

また、獲得したキャラはホーム画面に設定できるので、お気に入りのキャラを設定する満足度も高いだろう。
その他、「フルボイス」にこだわっている点もポイントが高い。
メインストーリーはもちろん、キャラ個別のサブストーリーや、イベントもフルボイスである。
メインストーリー以外はテキストのみのタイトルが多い中、丁寧に制作されているのは好印象だ。

イマイチな点

コマンドバトルのようなアクション

前述した通り、スマホ仕様として無難なアクションゲームにまとめているのは良い点だ。
しかし、アクションゲームとしての完成度は決して高くはない。
ここで、アクションゲームとして課題があると感じた点を、整理しておきたい。

・高頻度で攻撃したい方向がずれる。(あさっての方向に攻撃して敵に当たらない)
・攻撃が流れるようにつながらない。(1つ1つの行動が、ブツ切りで止まって見える)
・オートバトルは一切回避せず、ゴリ押しのみ。(キャラのAIを改善させる余地有り)
・一部のボスが使うスキルの攻撃範囲が広すぎて、回避がほぼ不可能。
・回避(ゲーム内の呼称はダッシュ)ボタンが死んでいる。(回避しても食らうことが多いので機能していない)
などなど・・・

特に気になったのは、アクションゲームとしての「動きの滑らかさ」が足りない印象だ。
もっとキビキビと動いてくれるよう、早急に改善した方がよいだろう。

育成の難易度が高め

ほとんどのタイトルでは、何かしらの育成要素がある。
ダンクロも例外なく育成が必要だ。
その育成システムに納得できればよいのだが、ダンクロは少々「やりすぎている」部分がある印象。

ダンクロでは、キャラ(冒険者)の他にアシストがある。
ここまでは良いとして、さらにシーンカードが存在する。
ステータスを補助的に強化する、装備の一種の位置付けなのだが、これが厄介だ。

ただでさえ、キャラとアシストの育成でも大変だ。
そこへ、シーンカードの育成が重くのしかかってくる。
全般的に育成素材の獲得難易度は高いため、幅広いキャラを育成して編成を選べるようになるには、かなりの労力が必要になるだろう。

Pay to Win の要素が強い

ソシャゲだから仕方ないよね!と言ってしまえばそれまでだ。
ただ、ダンクロの課金システムは「Pay to Win」の要素が強い印象。

象徴的なのは「キャラ(冒険者)・アシスト・シーンカード」のガチャ3本立てだ。
それなりに揃えようとすると、恐ろしいほどのガチャを回すことになるだろう。

また、いわゆる月パスっぽいものも2種類あるが、お得感が無い。
特に「毎日ジャガ丸くんパス」は7日間で\500であり、印象は良くない。
ストーリーのハードモードはクリアの回数制限があるため、ジャガ丸くんをもらっても噛み合っているとは言えない。

回数制限を超えて周回するには「石」が必要なのだが、周回に安易に石を使うかと言うと・・・
もう少し、お得感のあるラインナップにしてもよかったのではないか?
下手に広告宣伝費を使うより、ジャガ丸くんパスを1ヶ月に変更した方が得策だろう。

一言いいたい!

「イマイチな点」の中から、特に筆者が気になった点について一言いっておきたいコーナー。
今回は、「ガチャの3本立てが、ユーザーに不信感を抱かせる」だ。

前述した通り、ダンクロのガチャは凶悪な3本立て仕様だ。
これを見た瞬間、「やってんなー!!」と率直に感じた。

ガチャの確率を見ると、何かしらのURが排出されるのは6.0%なので、結構高く見える。
しかし、内訳を見るとシーンカード3%、冒険者1.5%、アシスト1.5%なのだ。

1番重要なキャラ(冒険者)が、1.5%と激渋なのはいただけない。
補助的な役割のシーンカードを、3%にしているのは親切な設定とは言えないだろう。

さらに、しっかり凸システムもあり、5凸まで完成させるとなると・・・
そして属性が5種類あり、ロールも4種類あるのだ・・・
一通りの状況で戦えるユニットを完成させるのは至難の業だ。

ガチャの3本立ての弊害は、対人コンテンツにまで及ぶ。
ダンクロには対人コンテンツが2つあるが、ガチャの3本立てにより、重課金者のみが勝ち上がれる仕様になっているのだ。

これでは無課金者や微課金者は門前払いとなり、一部の重課金者のみ残るような悲惨な未来となってしまうかもしれない。

まとめ

総合評価 80点(100点満点)

1年以内にサービス終了する可能性 20%

今回は、ダンクロの簡易レビューをお届けしたが、いかがだっただろうか。
前述の通り、単体のアクションゲームとして見ると、2流にもなれない3流のアクションゲーム。というのが現実的な評価となる。

しかし、アクション要素はおまけとして、キャラゲーとして考えればサブゲームとしてやっていける要素は十分にある。
日常的にオートバトルやスキップが使えるので、プレイの負荷は少ない。
さらに、ストーリーやイベントなどは、こだわりのフルボイスでコンテンツを楽しめる。

無課金・微課金勢も、対人コンテンツさえパスすれば、ストーリーやイベントをクリアするだけの育成は十分可能だろう。
コツコツと育成し、お気に入りのキャラをホーム画面に設定して楽しむ。
このような、ゆるいプレイスタイルも可能だろう。

ゲーム開始時に、今後のゲームバランスなどの調整が示唆される注意書きが表示されるあたり、これから改善が期待できる面もある。
過去に、リリース直前で「謎のリリース3ヶ月延期」があったのも、少しでも完成度を上げたいことの現れだったのかもしれない。

間違いなく3Dキャラのクオリティは高いので、魅力的な部分(長所)を伸ばす方向で運営していけば、評価される可能性はあるだろう。
幸い、ダンまちの登場キャラクターは数多い。
人気キャラクターを、タイミング良く登場させることも重要になると思われる。

アクションの部分については、スマホ仕様と割り切って最低限の利便性向上を無理なく取り組み、早急に実行できればさらにプラスだ。

今回のレビューは以上である。
良質なゲームアプリとの出会いの参考になれば幸いだ。

この記事で使用している画像は、©大森藤ノ・SBクリエイティブ/ダンまち4製作委員会に帰属しています。

ゲームアプリ(ソシャゲ)のレビュー・評価まとめへ戻る

Amazonでゲーミングスマホをチェックする