この記事は、仮想通貨(暗号資産)について解説しています。
と思ったことはないでしょうか?
仮想通貨と言えば、ビットコインの名前を知っている方は多いと思います。
しかし、仮想通貨を利用したり投資するに当たって大事なことがあります。それは・・・
これまで仮想通貨が歩んできた道のりを知っておくことです。
それはなぜかと言いますと、これまでの進歩とともにトラブルについても知っておくことによって、何に気を付け注目すべきかが自然と見えてくるからなんです。
この記事では、仮想通貨の歴史について解説していきます。
記事を読むたった数分くらいで、仮想通貨の歴史がざっくり分かります。
仮想通貨の歴史を知ってマネーリテラシーを養おう!
日本では仮想通貨の呼称が「暗号資産」と定められたり、金融庁によって規制が強化されるなど着実に「新しい価値」として認知が進んでいます。
今後、ますます存在感が高まってくる仮想通貨の歴史を知っておけば、より賢く利用したり投資するのに役立つでしょう。
今回は、初めての仮想通貨「ビットコイン」(第一世代)、大きく進歩した「イーサリアム」(第二世代)、世界30億人の財布を目指す「カルダノ・エイダ」(第三世代)の3通貨を中心に歴史を振り返っていきます。
新しい知識に触れる時はとてもワクワクしますが、それが信頼に値するものなのか注意が必要なのも事実です。
具体的に何に注目したり注意すればよいのか、チェックしていきましょう!
【この記事のポイント】
・ビットコインが最初に取引で使われたのは「ピザ」だった。
・歴史は仮想通貨が法定通貨にはない「新しい価値」を示した。
・仮想通貨のバブル相場には手を出すな!
・仮想通貨が取引所から盗まれるのは、仮想通貨自体が悪いわけではない。
仮想通貨の歴史(年表)
仮想通貨が世間に認知され、今日に至るまでには様々な出来事がありました。
それは、前向きなことだけではなく、失望するようなトラブルもあったのです。
それらのトラブルを含めて、主要な出来事を時系列順にご紹介していきます。
※年月日が赤い箇所は、後ほどピックアップして解説します。
2008年末頃:サトシ・ナカモトを名乗る人物がビットコインの論文をWebに公表する。
2009年1月3日:ビットコインが誕生、利用が開始される。
2010年5月22日:ビットコインが世界で初めて買い物に利用される。
2010年7月18日:仮想通貨取引所マウントゴックスがサービスを開始。
2011年6月19日:マウントゴックスがハッキングの被害を受ける。1週間取引停止。
2013年頃:当時19歳大学生のヴィタリック・ブテリン氏がイーサリアムを考案。
2013年3月16日:キプロスショックを要因にBTCの価格が約5倍に急上昇。
2014年2月24日:マウントゴックスが大規模なハッキングを受け倒産。
2014年7月:イーサリアム開発開始、同時にプレセールが行われる。
※価格1ETH=26円、合計で約16億円を調達。(約6,000万ETHを販売、約32,000BTC調達)
2015年2月10日:カルダノ財団が設立される。
2015年6月1日:IOHK(カルダノの開発研究機関)が設立される。
2015年7月30日:イーサリアムが正式にリリース。(1段階目フロンティア)
※1ETH=約120円で取引が始まる。
2016年3月14日:イーサリアムがアップデート(2段階目ホームステッド)を実装。
2016年6月:イーサリアムがThe DAO事件の被害を受ける。
※結果、ハードフォークして同年9月にイーサリアム・クラシックが生まれる。
2016年9月13日:カルダノ開発開始(プレセールは15年後半から17年1月まで)
2017年6月:Emurgo(カルダノの商業化機関)が設立される。
2017年8月1日:ビットコインキャッシュ(BCH)誕生。
2017年9月29日:カルダノ(1段階目バイロン)リリース。
※初の上場は、同年10月2日にBittrexに上場。
2017年10月16日:イーサリアムがアップデート(3段階目メトロポリスその1ビザンチウム)を実装。
2017年10月24日:ビットコインゴールド(BTG)誕生。
2017年11月25日:ビットコインダイヤモンド(BCD)誕生。
2017年12月頃:仮想通貨がバブル相場を迎える(BTCの最高価格は約216万円)
2018年1月26日:コインチェックがNEM(約580憶円分)のハッキング被害を受ける。
※その後、同4月6日にマネックスグループからの買収受入れを公表。
2018年11月頃:BCHのハッシュ戦争が勃発し、価格は急落。
※結果、BCHとBSVに分裂する。
2019年3月1日:イーサリアムがアップデート(3段階目メトロポリスその2コンスタンティノーブル)を実装。
2019年11月29日:カルダノ(2段階目シェリー)のインセンティブ付きテストネットを開始。
※テストネットは2020年6月21日(エポック190)で完了。
2020年7月29日:カルダノ(2段階目シェリー)が実装される。
年表よりピックアップ解説
ここまで仮想通貨の歴史を年表でざっくり確認してきました。
この後は、その年表の中で押さえておきたいことをピックアップして個別解説していきます。
ビットコインが世界で初めて買い物に利用される
2010年5月22日は、「ビットコイン・ピザデー」と呼ばれています。
そう、日本でもお馴染みの「宅配ピザ」のことです。
何故ピザなのかと言いますと、ビットコインが初めて買い物に使われたのが「ピザ」だったのです。
アメリカのフロリダ州のプログラマーが、ピザ2枚を10,000ビットコインで購入しました。
当時の1ビットコインは約0.2円だったので、約5,000円の買い物でした。
ですが、今の価値に換算すると・・・トンデモナイ金額に!?
10,000ビットコインで買ったピザの味はおいしかったんでしょうね。
ここから言えることは、ビットコインが生まれて間もない頃は、単なる「怪しいなにか」としか思われていなかったのです。
柔軟な考えで先駆者になっていれば億万長者になれていたかもしれませんね。
コインを開発しなくても、初期段階で「安く、多く」保有できれば可能でした。
キプロスショックを要因にBTCの価格が約5倍に急上昇
2013年にヨーロッパ地中海東部の島国キプロスで金融危機が発生しました。
原因は欧州債務危機、特に「ギリシャ危機」が引き金になりました。
元々、ギリシャと結びつきが強かったキプロスの金融機関では、「ギリシャ国債」を大量に保有していました。
そこへギリシャ危機が発生し、ギリシャ国債が大量に不良債権化してしまったのです。
自力での再建を断念したキプロスは、欧州連合(EU)に救済を申し出ました。
結果、キプロスは2013年3月15日に、欧州連合から100億ユーロの支援策を受けられることになりました。
これで終わりならよかったんですが・・・
欧州連合からの支援策を受けるには「厳しい条件」がありました。
それは、一般国民含むキプロスの「全預金に最大9.9%の課税」をすることが含まれていたのです。
つまり、銀行などに預けていた預金の一部が、政府に徴収されてしまうことを意味しました。
そうなんです。そのため3月15日に事実をしった国民は・・・
課税に反発して預金を引き出すために、金融機関に殺到しました。
こういったことを「取り付け騒ぎ」と呼んでいますが、現実に起こってしまったのです。
ここで、ようやく仮想通貨の出番です。
投資の経験が少しでもあれば、「有事の金」という言葉は聞き覚えがあるかもしれません。
金融危機や地政学リスクなどが本格化する際は、株式などが売られ金(ゴールド)が買われるという現象のことを言います。
まさにこのキプロスショック時に起こったことが、「ビットコイン買い」だったのです。
預金への課税が明らかになった3月15日の翌日以降、ビットコインの価格が急騰しました。
この出来事は、仮想通貨の信頼や認知が一気に進むキッカケになったのは間違いないと思います。
まさに、市場の中で「有事の金」以外の有力な選択肢が生まれた「歴史的な日」だったのかも知れませんね。
マウントゴックスが大規模なハッキングを受け倒産
ビットコインには大きな試練が何度か訪れていますが、ビットコインを語る上では避けて通れないのが「マウントゴックス事件」です。
日本では、まだ一般的に認知度の低かったビットコインが「負のイメージ」によって報道されたことは残念でした。
当時は、仮想通貨自体に株式やFXなどのように法的な整備はされていなかったため、取引所の運営はずさんだった可能性が考えられます。
取引所の「セキュリティ対策」が不十分だったことが原因で、ハッキングによる被害を受けてしまったと言われています。
決してビットコイン自体に欠陥があったわけではありません。
「取引所」に大事な資産を預けたままにしておくリスクを学ぶキッカケにしたいです。
イーサリアムがThe DAO事件の被害を受ける。
仮想通貨の代表格と言えばビットコインですが、イーサリアムはそれに次ぐ時価総額を持っています。
存在感の大きいイーサリアムですが、コインが発行されて間もない頃の2016年に大きな試練が訪れました。
それが、「The DAO事件」です。
イーサリアムの特徴であるスマートコントラクトのスキを突いた攻撃により、約360万ETHという高額のコインが盗まれてしまった。というのが概要となります。
これは、イーサリアム自体に技術的な弱点があったわけではありません。
イーサリアムのシステムを利用して作成された「The DAO」というプロジェクト内の一部に問題があったことが原因です。
盗まれたままにしておけないイーサリアム管理者たちは、悩んだ末に「ハードフォーク」という大きな変更をすることを決意します。
結果、時間を盗まれる前に戻し、分岐したブロックチェーンの影響で「イーサリアム・クラシック」が生まれることになりました。
ベースとなるプラットフォームに問題がなくても、それを利用して作られたプログラムは別モノであり「何かしらのリスク」を想定しておかなければいけないことを認識しておきたいです。
仮想通貨がバブル相場を迎える
いつの時代でも、人の欲望は「バブル」を作り出してきました。
それは、例外なく「仮想通貨でもバブル」は起こったのです。
2017年11月頃にビットコインだけでなく、数多くのコインが大きく価格を上昇させました。
その頃の日本では、各社がTVのCMを流し、TV番組でも「寝ているだけで朝起きたらお金が増えている」という「億り人」をもてはやしました。
それは大きな社会現象になり、仮想通貨がなんなのか知らない人たちをも巻き込んで大きな流れになっていきました。
しかし、バブルは必ず終わりがやってきます。
仮想通貨の急上昇は2017年の年末頃がピークで、年明けからは大きく下落していくことになりました。
このことから、可能な限り大相場が始まる前に仕込んでおくことの重要さを学んでおきたいです。
決して「高値づかみ」をしないように気を付けましょう・・・
コインチェックがNEM(約580憶円分)のハッキング被害を受ける。
仮想通貨のバブルが過ぎ去った直後の2018年1月26日、事件は突然発生しました。
日本の仮想通貨取引所「コインチェック」がハッキングの被害を受けたのです。
NEMというコインが、当時の日本円で約580憶円ほど盗まれてしまいました。
まさに先ほどのマウントゴックスと同じパターンです。
利益優先で、セキュリティ対策を怠ったのが原因だったのです。
決してNEM自体に問題があったわけではありません。
まとめ
今回は仮想通貨の歴史について確認してきました。
2020年時点では、日本でも法整備が進んでようやく「黎明期」を抜けて「発展期」に突入していくタイミングだと感じています。
近い将来、仮想通貨は市場の中で、より信頼される投資先として認知が広がると思います。
この記事では触れていませんが「ETF」の承認もそのキッカケの1つだと考えています。
歴史の流れを見ていただいた通りですが、仮想通貨が「危ない」とか「怪しい」と感じるのは「正しい知識が不足」していることに他なりません。
そのため、今後は「仮想通貨に振り回される」ことを卒業して「仮想通貨を生かした資産作り」を目指すことが求められていると感じています。
特に仮想通貨業界は、日々新しい情報が洪水のように流れてきます。
その中から必要な情報を取捨選択し、自身のレベルアップにつなげていきたいと考えています。
今後、技術がますます進歩を続ける仮想通貨から、目が離せません。
正しい知識を身に付けて、仮想通貨を「賢く利用」していきたいですね。