【92点】アークナイツ(アクナイ)のレビュー・評価(ゲームアプリ・ソシャゲ)

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今回は、一切の忖度なしでゲームアプリ「アークナイツ」のレビューをさせていただいた。

アークナイツ(アクナイ)のレビュー・評価

アークナイツってどんなゲーム?
・タワーディフェンスでは、ひとつの到達点と言えるゲーム。
・開発リソースの大部分が「ユーザーのやりがい」のために使われている。
・「本格派」ゆえに、短時間でサクっと遊びにくく、ライトプレイヤーには不向き。

ゲーム概要

ゲームタイトル:アークナイツ(アクナイ)
開発/運営:Hypergryph / 株式会社Yostar
ジャンル:タワーディフェンス
対応OS:iOS / Android
配信開始:2020年1月16日
画面:ヨコ型
プレイ時間:軽く1000時間以上
プレイ時期:2021年5月~

アークナイツは、「超」が付くほど、本格的なリアルタイム戦略シュミレーションゲームだ。
自由度は非常に高く、プレイヤーの想像力で難易度が大きく変わるのが特徴。
個性あふれるキャラの総数は、なんと200体以上!
それこそ、クリアの選択肢は、無限大に近いと言える。

ゲームの特徴

ルールはいたってシンプル。
迫ってくる敵から、自陣を守れば勝利となる。

ゲームのおおまかな流れは以下の通り。

対象のステージを選択する

攻略したいステージを選択すると、概要が表示される。
事前にマップなどを確認し、誰を出撃させるか検討する。
※ステージにより、演習券を使ってスタミナ消費無しの、お試し攻略も可能。

編成を組む(通常は12体)

各キャラは、職業や職分といった役割が決められている。
役割が偏らないよう、バランスよく編成するのがポイント。

ステージをクリアする
敵の侵攻ルートを把握して、ユニットを配置していく。
まずは先鋒を出撃させて、「コスト」を貯める。

そして、コストが貯まったら、陣形を整えていく。

また、適切なタイミングでスキルを使うと、戦闘を有利に展開できる。

素材を獲得する

無事にステージをクリアすると、報酬を獲得できる。
※ステージによって報酬は異なる。

ある程度攻略が進むと、ステージ特有のミッション報酬がもらえることもある。

キャラを育成する

アークナイツの育成は「キャラレベル」と「スキルレベル」の2本柱となる。
育成素材が貯まったら、キャラレベルやスキルレベルを上げていこう。
※ステージのクリアでは、経験値は獲得できない。

育成をするには、キャラ一覧より育成したい対象を選択して・・・

キャラレベルは、素材残量を確認しつつ、目標のレベルまで上げていく。
※その他、キャラのレアリティによるが、最大2回まで昇格できる。

スキルレベルは素材さえあれば、レベル7までは上げやすい。
しかし、レベル8~10は「特化1~3」と呼ばれ、基地での訓練が必要となる。

訓練は同時に1人までしかできず、必要となる素材も多くなる。
しかも、訓練は長時間かかるため、優先度を決めて順番に上げていく必要がある。
特化は大変だが、それに見合った効果はあるだろう。
特に、鉄板キャラの「決戦スキル」と呼ばれるものは、見違えるほど強くなる。

いずれにしても、育成素材は貴重なので、職業のバランスを考慮して育成したい。
その他、中上級者向けの位置付けだが「モジュール強化」もある。

キャラによっては「戦い方が変化する」ほど恩恵の高いものもある。
各キャラの特性を、さらに活かしたバトルが展開できるようになるだろう。

ある程度育成が進んだら、新たなステージへチャレンジ。という流れ。
※難易度が高いステージは、無理せず攻略Wikiを参考にするのもアリだ。
(特に3~4章には「初心者殺し」とも言える、クセの強いステージも存在する。)

ギミックについて

アークナイツのバトルで「中核的な要素」とも言える、ギミックについても触れておきたい。
各ステージやイベントでは、ステージごとにギミックが存在していることがある。
このギミックの理解と活用次第で、ステージの難易度が大きく左右される。

つまり、火力ゴリ押しだけではうまくいかないステージが多い。ということになる。
ギミックが存在する場合は、必ず概要欄に表記されている。

初めてのギミックは、説明を読んだだけでは分からないことも多い。
そのため、演習券を使って試しにやってみるのも有効だ。
また、マップにそれらしいものがあれば、想像することもできる。

コンテンツ

アークナイツでプレイできるコンテンツは、多種多様である。
育成が進めば進むほど「やりがいのあるコンテンツ」にチャレンジできる。

メインストーリー

アークナイツのストーリーは、残酷な世界でシリアスな展開が続く。
多様なバックボーンを持った登場人物たちが、壮大な物語を紡いでいく。

記事作成時点では、11章まで公開されている。(先は、まだ長そうな印象)
恐らく4章をクリアする頃には、基本戦術をマスターして「面白く」なってくる。
基本テクニックのマスターは、チュートリアルが充実しているため、心配無用だ。

イベント(サイドストーリー)

定期的に開催されるイベントは「育成素材」を獲得するチャンスとなる。
常設ステージより、高確率でドロップすることが多いため、力を入れたい。

主に、表8ステージ、裏(EX)8ステージの構成が多い。
表ステージは、初心者でも十分クリア可能な、難易度設定だ。
EXステージは、ある程度育成が進んだらチャレンジしたい。

資源調達(素材回収用ステージ)

育成素材等を獲得できる常設ステージは、数種類ある。
そのうちの一部分が、曜日替わりで解放される仕組みだ。
各ステージの帯に、獲得できる素材が表記されているため分かりやすい。

攻略する項目を選択すると、難易度別にステージが並ぶ(※最初は1つだけ)
ステージが進むたび報酬も増えるが、当然難易度も上がる。
無理せず、1つずつクリアしていきたい。

イベントが無い時など、スタミナに余裕があれば、素材確保のために周回しておきたい。

また、資源調達とは別コンテンツだが、「基地」も平行して取り組んでおきたい。

ある程度メインストーリーを進める必要があるが、最大まで拡張できると、育成素材を効率良く生産できるようになる。
特に序盤は力を入れて、意識的に進めるとよいだろう。

殲滅作戦

合計400体の敵を討伐する、とてもやりがいのあるコンテンツ。
ステージは複数あるが、まずは常設の3ステージのクリアが目標となる。

初めて400体倒して、クリアした時の達成感は、ハンパない!(思わず絶叫したくなる!)
ステージや討伐数によるが、ガチャのポイント等がもらえるのは大きい。

危機契約

定期的にやって来る、存在感の大きい、2週間かけての大型イベント。
2週間常設のステージと平行して、日替わりのステージにチャレンジできる。
最大の特徴は、スタミナ消費ゼロで、何度でも無限にできること。

「自ら難易度を設定」して、強化される敵、弱体化する味方で戦うことになる。
当面の目標難易度(常設ステージ)は、危機等級18となる。(結構な報酬がもらえるのも魅力)

統合戦略(ファントムと緋き貴石)

いわゆる、ローグライク的なステージを進めてゆくことになる。
ある程度育成が進んだ、中上級者がより楽しめる常設コンテンツとなっている。

スタートの条件を変更すると、より新しい発見があって奥深い。
繰り返しプレイすると、ポイントによって報酬がもらえる。

保全駐在

「ユニットを重ねて配置し、バフをかけて強化する」という特殊なスキルが求められる。
慣れれば楽しめるが、こちらも中上級者向けの常設コンテンツとなる。

挑戦できるエリアはいくつかあるが、各エリアは8ステージ構成の長丁場だ。
クリアが進むと、モジュール強化用のアイテムを獲得できる。
いかに中軸となるキャラを、集中的に強化できるかが勝利のカギとなるだろう。

課金要素

アークナイツの課金は、石を購入し、ガチャやスキンなどに使用するシステムとなっている。

ガチャ10連は約4,000円。(※初回ボーナスは考慮せず)
※ガチャは、石以外の合成玉(オランダム)でも回せる。
オランダムは、ゲーム内コンテンツを消化したり、メンテ明けのメールなどで獲得できる。

最高レアリティの☆6の排出確率は2%となる。
※50連回して排出されない場合は、1回ごとに2%ずつ確立UPするので、すぐに当たる印象。

その他、各種育成素材や月パスなどがある。
また、人気商品として「コーデ(スキン)」がある。

着せ替えすると、キャラの挿絵だけでなく、バトル中のSDキャラも変化するため必見だ。
例:着せ替え前(デフォルト)

着せ替え後(コーデ着用)
キャラの個人差はあるが、バトル中の攻撃モーションやエフェクトも一新される。

石について

課金で購入できる「石」は、ある程度無料で獲得できる。
ほとんどのステージを初回クリアした時に「石を1個」ゲットできるのだ。
そのため、ストーリーやイベントをプレイしていると、いつの間にか結構な石が貯まる。
ただし、石はとても貴重なので、ご利用は計画的に・・・

評価できる点

開発リソースはユーザーのやりがいのために

アークナイツの魅力は、すべてここに集約されると言っても過言ではない。
恐らく、開発前のゲームデザインの段階で勝利していると言えるだろう。

なぜ、そのようなことが言えるのかというと「やりがいとなるポイント」が押さえられたゲームになっているからだ。
具体的には、アークナイツには流行りの「アニメやフルボイス」は、ほとんど無い。
あればプラスだが、開発コストが大きくなるため、アークナイツでは思い切ってカットしてある。

その代わり、ゲームの核となる「バトルシステム」に、開発リソースが全振りされている。と思う。
考え抜かれたバトルシステムは、スマホやタブレットでの操作性とも相性はバツグンだ。

そして、やりがいの部分だが、プレイヤーの想像力で難易度が大きく変わるところが大きい。

例えば、最高レアリティをズラリと並べても、火力ゴリ押しでは全く歯が立たない場合がある。
しかし、低レアリティ中心の編成でも、工夫次第でキレイにクリアできることもあるのだ。

まさに、レアリティの差が、戦力の決定的な差にならない。

これが、アークナイツの大きな魅力なのだろうと思う。

また、飽きが来ないよう、アップデートされるたびに新たなギミックが導入されている。
そのギミックも「鉄板じゃない」キャラが、活躍できるなどの工夫がなされている。

上級資格証が非常に有益

初心者からベテラン勢まで、大いに役立つ有能アイテム。
主にガチャを回したり、ログインボーナス、一部の殲滅作戦の報酬などで獲得できる。

有益な理由は、最高レアリティである☆6キャラを確定で獲得できることにある。
他にも交換対象のラインナップはある。しかし、断然☆6キャラがおすすめだ。
※☆6キャラ交換には180枚必要なため、せっせと貯める必要がある。

難点としては、上級資格証で交換できる☆6キャラは、特定の1キャラだけ。
概ね2周間に1度ぐらいのペースで、キャラが入れ替わる。
事前告知がないため、欲しいキャラが来たら、忘れずにゲットしておきたい。

フレンド(サポート枠)が大いに活用できる

特に初心者のうちは、大変お世話になる機能。
イベントや危機契約などで、特に重宝する。

他プレイヤーにフレンド申請して登録しておけば、強力なキャラが利用可能となる。
申請されるベテラン側も、デメリットは何もないので、遠慮せずに申請しておきたい。

注意点としては、1体で構わないので、「昇進2」まで育成したキャラが必要だ。
※育成していないと、サポート用のキャラの能力が制限されてしまう。

イマイチな点

短時間でサクッと遊びにくい

「本格派」ゲームなため、電車の待ち時間などの、すき間時間のプレイには向かない。
やるとしたら、貯まったスタミナを消費するため、クリア済みのステージをオートで回すぐらい。

そのため、ソシャゲとしては珍しいが、落ち着ける場所でじっくり時間が取れる環境が望ましい。
うっかりすると、あっという間に数時間が経過・・・ということも「あるある」だ。

育成素材の獲得難易度

ベテラン勢になってしまえば、大した問題ではない。
しかし、初心者が「軌道に乗る」までは結構しんどいところだ。

アークナイツの育成には、育成素材が大量に必要となる。
キャラによっては、入手難易度が高めの素材も設定されている。

これを、ドロップ率が低い常設ステージで集めるのは、キツイと思われる。
辛抱強いユーザーなら、なんとかなるだろう。

しかし、キャラを育成するたびに「しんどい」周回が続くと、離脱に繋がる可能性がある。
今は、初心者ミッションクリアで有能な先鋒キャラを獲得できるが、もっと拡大してもよいのではないか。

テキストのみのストーリーが長い

普段から、小説やラノベを読むのが好きなユーザーは、気にならないだろう。
しかし、純粋にゲームをしたい勢から見ると、結構苦痛になる恐れがある。

アークナイツのストーリーは、原則テキストのみとなる。
もちろん、挿し絵や効果音はあるが、ひたすらテキストを読むことになるのだ。

例えば、イベントがあると、読むテキスト量は軽くラノベ1冊分ぐらいはある。
これを毎回読むのは、なかなかに大変なのである。

編成を組んで「行動開始」をタップする。
すると、ステージ開始前にストーリーのテキストを読むことになる。
長いと、10~15分ほど読み続けるのも珍しくはない。

うっかり眠くなって、こっくりする頃にステージが始まってビックリ!
なんてことも「あるある」なのだ。

一言いいたい!

「イマイチな点」の中から、特に筆者が気になった点について一言いっておきたいコーナー。
今回は、「テキストの読ませすぎが、ユーザーを遠ざける」だ。

完成度が高いゲームでも、なかなか完璧と言えるゲームはないだろう。
やりがいのあるアークナイツも、例外ではないのだ。

前述した通り、アークナイツのストーリーは「とにかく長い」。
読む文量がハンパではないのだ。

そのため、読むのが得意でないベテラン勢は考える。

・できればストーリーは把握しておきたい。

・でもメンドウだからスキップしてしまいたい・・・

このようなジレンマに陥ってしまうのだ。
これは実に悲しいことだ・・・

そのため、普段から仕事や学業で多忙なユーザーたちを救うためにも、文量が少なめのモードを選択できるようにするのはいかがだろうか。
より多くのユーザーから受け入れられるため、検討する価値はあるだろう。

まとめ

総合評価 92点(100点満点)

1年以内にサービス終了する可能性 5%

たった1つのステージなのに、気づいたら5時間以上経過していた!
そんなことが、1度ではなく何度でも起こり得るのがアークナイツだ。

それだけの、恐ろしいまでの魅力を持っているゲームである。
間違いなく「タワーディフェンス」では、歴史に名を残すゲームになるだろう。

そんなアークナイツだが、今後も順風満帆・・・とは行かないかもしれない。
さいごに、筆者が感じている大きな2つの「懸念点」について触れておきたい。それは・・・

・火力インフレの波
・ギミックのアイデア枯渇

火力のインフレについては、ほぼすべてのゲームが経験する大きな問題だ。
しかし、アークナイツはさまざまな工夫で、インフレの波を凌いできた。
ただ、今後が心配となるような「明らかな強キャラ」が実装されるようになってきた。

☆6の中でも、「広範囲・高威力・複数同時攻撃」をさらにワンランク別次元で見せつけるキャラが出てきたことに、一抹の不安がよぎるのだ。
これが常態化すれば、火力インフレの波を抑えるのは困難となるだろう。

そして、毎回イベントが来れば、決まって新たな「ギミック」が実装される。
このギミックにより、新たな驚きや楽しみがあるのは間違いない。
しかし、アイデアを振り絞っても、そのうち限界が来るだろう。

アイデアに限界が来たときが、アークナイツの正念場となる。
どのような工夫で、ユーザーに新たな満足度を提供できるのか?

火力インフレ以外で、それが可能なのかが気になるところだ。
今後も、ユーザーの期待に応える「やりがい」を提供してくれることを願おう。

また、ゲームアプリとは別となるが、アニメ製作にも注目していきたい。
フルボイスでは無い分、ゲームでは表現できない部分を、アニメが楽しませてくれるだろう。

今回のレビューは以上である。
良質なゲームアプリとの出会いの参考になれば幸いだ。

この記事で使用している画像は、Hypergryph、株式会社Yostar に帰属しています。
©2017 Hypergryph Co.,Ltd. ©2018 Yostar,Inc.

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